健全な足腰、健康な体とは

(画像引用:人類学者/馬場悠男)
健康な体は、地に足がついていて、背筋が伸びています。
左右の肩甲骨や骨盤の高さは整い、極端な歪みもありません。
これは人類だけが手に入れた直立二足歩行の恩恵です。
しかし、幼少期のころは這い這いや伝い歩きで直立二足歩行ではないし、老年期には直立二足歩行というよりも、湾曲二足歩行と呼んでしまえる様な姿勢になってしまうものです。
けれど、これは仕方のないことで、適正な直立姿勢や直立での二足歩行は生まれ持ったものではなくて幼稚園、保育所、小学校などで訓練して習得する運動技能だからです。なので当然、上手い下手の個人差もあります。(詳しくは文化的遺伝と呼ばれるそうです。)
その時期を過ぎると普段の日常生活に訓練なんかしないし、年々、歳とともに忘れていってしまったり、普段の癖で上書きするので、いつの間にか、いつもの自分、いつもの姿勢、いつもの癖、とワンパターン化された”体のコリ”に閉じ込められてしまうのです。
例えば一本の傘を、普通に差す様に立てて持てばそう重くはありませんが、フェンシングの様に構えて持てば重く感じるものです。
これと同じ様に、猫背やスマホ首、X脚やO脚などの姿勢の崩れは実はすごく体を重く歪める原因となります。そして、重いので疲れます。
(上図参照:脳が大きくなるごとに顎が引けていくことでそれを支える直立姿勢になる)
逆に言うと重さに負けるとおサルさんの様な姿勢に近づき、ひしゃげていきますね。
足は地につき、背筋は伸び、顎は引けている。
この状態が立っても座って身に付いていけば人の体には、本来生まれ持ってきた野生にも負けない生命力が養われていきます。
そして、重さに負けてひしゃげない知恵は姿勢と呼吸にありました。
この辺りの詳細について、今回から複数回に分けて「姿勢と健康」についての記事を連載していきますのでお気に召した方は是非、続けてご愛読ください。
2020年07月31日 13:09
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